2024年9月27日に公開された映画「傲慢と善良」。
原作は辻村深月の小説です。
私は原作を読まず映画の予告編だけ見て映画館に突撃しました。
レイトショーにもかかわらず、思った以上に人がいてびっくり。
カップルがたくさんです。
「傲慢と善良」が注目されている証拠ですね。
レイトショーだとお客さんも少なくて、落ち着いて見られます
あらすじ
仕事も恋愛も順調だった架だったが長年つきあった彼女にフラれ、マッチングアプリで婚活を始める。そこで出会った控えめで気の利く真実と付き合い始めるが1年たっても結婚に踏み切れずにいた。しかし、真実からストーカーの存在を告白された直後、「架くん、助けて!」と恐怖に怯えた着信を受ける。彼女を守らなければとようやく婚約したが、真実が突然姿を消した。両親、友人、同僚、過去の恋人を訪ね居場所を探すうちに、架は知りたくなかった彼女の過去と嘘を知るのだった―。
(映画『傲慢と善良』公式サイトより引用)
主題歌は、なとり- 糸電話。
総合評価:★★★★★ 必見の価値あり
正直、最初はドロドロした恋愛サスペンスかと思ってましたが、全然違いました。
「彼女が隠れて浮気してた」とか「彼がだまされてた」みたいな展開を想像していましたが、そんなのではありませんでした。
むしろ感動ストーリーです。
久しぶりに良い映画に出会えたという感じ。
映画がすごいのは実感できましたが、原作はもっとすごいんじゃないか?と興味を持ちました。
原作も読んでみたいです。
恋のキューピットは誰?
結論:桜庭ななみ
みなさんびっくりするかもしれませんが、私が思う恋のキューピットは架の女友達、美奈子(桜庭ななみ)。
「えっ?」って思った人もいるかもしれません。
というのも、美奈子は「ストーカーって本当はいないんでしょ?」とか言ってたし、「架はあなたのこと、70点だって言ってたよ」なんて余計なこと言ってたから。
最初は私も「なにしてんねん!」って突っ込みました。
でも、よく考えたら、この「事件」がなかったら、二人の心がここまで強く結ばれることはなかったんじゃないかなとも。
なぜなら、美奈子のおかげで、架と真実は自分たちの関係を見つめ直すきっかけになったし、真実は「70点」って評価に気づけたので。(これ、超重要!)
70点と言われた真美の心はズタボロだったと思いますが、結果的に、二人の絆がめっちゃ深まった。
美奈子がいなかったら、どこにでもあるような普通の夫婦で終わってたかもしれない。(まぁ、それはそれで幸せですが)
一番カッコいい男は誰?
これは絶対、災害ボランティアリーダーの高橋だと思う。
なぜなら真実に断られた後に「急いだ方がよいと思うよ」って車のキーを渡すのです。
普通の男だったら絶対できないんじゃないでしょうか。
- 黙り込んじゃう
- 話しかけられない
- 自分のことで頭いっぱいになる
という感じで、相手の幸せなんて考えられないはずです。
でも高橋は、さらっとそれをやってのける。マジでカッコよすぎです。
この映画のどこに惹かれた?
私が一番グッときたのは、真実が自分の欠点を見つめつつ、成長していくところ。
最初の真実って、ほんとに何もできなかったと思う。
でも、原因をしっかり分析して、一つずつ対処していったのがすごい!
例えば
- 自分を縛り付けようとする母親から離れるために、東京に出たこと
- 前橋に戻ってくるよう乗り込んできた母親を説得して追い返したこと
- ボランティアで最初はミスばっかりだったのに、リーダーよりもみかんの袋を早く閉じられるようになったこと
- 軽トラックの運転ができるようになったこと
特に、軽トラの運転シーンは感動しました。(私だけかも?)
昔の真美だったら絶対にできなかったはずなのに、自分の殻を破って成長した証だと思ったから。
クスッと笑えたシーン
個人的に笑ってしまったのは、真実が駅に着いたシーン。
車をかっ飛ばして駅についたのに、もう電車出ちゃったのかな?とドキドキしてたら、あきらめてホームのベンチに座った真実の前に、どこからかゴロゴロゴロゴロってスーツケースの音とともに架が登場。
私は、てっきり架は反対のホームにいるとか、真実が車で追いかけるとか思っていたので、「そこから登場するんかーい!」って思わず笑ってしました。
この映画から学んだこと
- 人からの印象と自分の思っていることは違うこと。真実は人からの印象が想像以上に悪い。大事な人にはコミュニケーションをとって自分の思っていることを伝えることが大事だと実感。
- 成長には勇気が必要。真実が自分の殻を破って成長していく姿に、勇気をもらった。変わりたいと思ったら、一歩踏み出す勇気を持つことが大事なんだと実感。
こんな人にオススメ
オススメな人
- 「運命」とか「赤い糸」を信じたい人
- 原作小説ファンの人
- 恋愛映画大好き人間
- 泣きたい気分の人
- 人間ドラマにグッとくる人
オススメでない人
一方でこんな人にはオススメできません。
- ドロドロ泥沼恋愛を見たい人
- 「こうあるべき」っていう恋愛観がガチガチの人
- アクション映画しか観ない派の人
まとめ
「傲慢と善良」は是非あなたに見ていただきたい映画です。ぜひみなさん映画館に。
映画を見に行く時間がないという方は、原作を。