内海 聡さんの「1日3食をやめなさい!」を読みました。
さっそくレビューします。
総合評価
★★(星2)
個人的には内容があまり入ってこず、共感できませんでした。
理由
理由1:強い言葉や不安を煽る言葉によって○○が優れていると主張している
- よく「甘いものを食べると幸せになる」といいますが、これは脳がラリっているようなもの。本当に満たされて幸せになっているのではなく、幸せに感じるよう、バカにさせられているだけなのです。
- だから、クズ同然の安い材料を使い、その品質をごまかすために、大量のうまみ調味料や人工甘味料を使うことになります。当然、栄養など一片も含まれていません。
- 「日本が大事」で「日本人が素晴らしい」などと、のたまう人のいったいどこに、本当に素晴らしい日本人を見つけることができるのでしょうか?
ラリっている、クズ同然、のたまうなど強いインパクトのあるキーワードが多く使われていて、単語の力によって○○が優れていると印象付けていると感じました。
著者の考えに賛同している人や慣れた人には、気になる部分ではないと思いますが、初めて著者の考えや文章に触れた私にとっては違和感ありです。
理由2:物事には良い面と悪い面があるが、片方にしかフォーカスがあたっていない
例えば本書の「日本の野菜は世界で一番危険」では次のような主張がされています。
- というのも、じつは、日本の農薬使用量は世界トップレベルだからです。
- 「日本の野菜は安全」という思い込みは、とんだカンチガイだということです。
- むしろ、「世界で一番危ない」くらいの危機感をもって、本当に信頼できる生産者を応援して買うべきでしょう。
日本の農薬使用料は世界トップレベルなのは事実なのでしょう。
ですが、農薬の使用量が多い=世界で一番危ないか?といわれると、疑問を持ちました。
次の文章を読んでみてください。難しいことはわかりませんが、「がん」にならない方法を教えてください!からの引用です。
野菜は農薬を使っている方がいい!?
「野菜を食べるときに、農薬を使っているのかというのが気になるのですが、やっぱり農薬を使っている野菜は食べたらよくないんですよね」
「気にしないでいいね」
「え?気にしないでいいんですか。農薬ですよ」
「まず、前提になるのが日本に出回っている無農薬の野菜果物は1%もないこと。欧米とは比べ物にならないくらい少ない。なぜかというと、日本は温暖で湿度が高いから害虫や菌が発生しやすい。農薬を使わないで育てるのが難しいの。ちょっと前に、『奇跡のリンゴ』という本が流行ったでしょう。あれは無農薬でリンゴを育てる話なんだけど、よんでもらえればいかに大変なことがわかると思う。育てるのが大変ということは、値段も張るということ。だから僕や君のような庶民がいつも無農薬の野菜や果物を買うのは現実的じゃない」
(引用:難しいことはわかりませんが、「がん」にならない方法を教えてください!)
こちらの文章を読むとどうでしょうか?農薬は日本においては必要であると思いませんか?
お金と手間を考えると、日本に住みながら無農薬の野菜を購入するのは難しいと感じました。
このように本書では物事の一面にフォーカスされた主張がされている部分がありますので、読むのに注意が必要です。
信頼できる情報に出会うために
今の世の中には、たくさんの情報があふれています。特に健康に関しては、その中から正しい情報を見つけるのは難しいと感じます。
本書のように今までの常識とは異なる内容だったり、強い主張をする本の場合、本当に信頼できる内容なのかわかりづらい場合があります。
ではどうしたらよいのか?私なりの対策をご紹介します。
いろんな人の意見を聞く
一つの本だけでなく、違う考えの人が書いた本や、Youtubeなどの情報を見てみましょう。
ユリウス・カエサルが言ったように「人は見たいものしか見ない」特性があるので、複数の本を読んで様々な考えに触れることが大切です。
以下の3冊は私のおすすめ本です。
作者のことを調べる
本を読むとき、作者がどんな人なのか知ることは大切です。
例えば、野球の本を読むなら、プロ野球選手が書いたものと、野球を見たことがない人が書いたものでは、内容の信頼性が違いますよね。
作者の経歴や、どんな勉強をしてきたか、どんな仕事をしているかを調べてみましょう。
そうすることで、その本の内容がどれくらい信頼できるか、判断の助けになります。
「なぜそう言えるの?」を確認する
誰かが「これは絶対そうだ!」と言っても、すぐに信じないことが大切です。
「なぜそう言えるの?」と、その理由を確認しましょう。
例えば、ある人が「この問題の答えは絶対にこれ!」と言ったら、「どうしてそう思うの?」と聞いてみてください。
本でも同じです。作者の主張に対して、しっかりとした理由や証拠があるか確認しましょう。
「本当かな?」と考える
新しい情報を聞いたとき、「本当かな?」と自分で考えてみることが大切です。
例えば、「勉強をしないと頭が良くなる」と誰かが言ったら、どう思いますか?おかしいと感じますよね。
本を読むときも同じです。書いてあることを鵜呑みにせず、自分の経験や知識と照らし合わせて、「本当にそうなのかな?」と考える習慣をつけましょう。
新しい情報をチェックする
特に健康や科学の話は、日々新しいことが分かっています。最新の情報も確認しましょう。
こうしたことに気をつけると、正しい情報を見つけやすくなり、自分で適切に判断できるようになると思います。