突然ですが、あなたは次のような悩みはありませんか。
- 計算問題が、まったくわからない。
- Youtubeで解説を聞くとわかったような気になる。けど、自分では解けない。
- ITパスポートの計算問題は捨てよう!
私も、計算問題に苦しんでいる人を見てきたので、気持ちがわかります。
「ITパスポート最速合格術」の著者であるトシゾー先生も計算問題は苦手な人が多いとおっしゃっています。
そこで、この記事ではITパスポートに出てくる計算問題を知識ゼロの人でも解けるように、攻略法をシェアします。
さっそく解説していきます。
令和6年 問69 HDDの実効データ容量
問題文
障害に備えるために、4台のHDDを使い、1台分の容量をパリティ情報の記憶に使用するRAID5を構成する。1台のHDDの容量が1Tバイトのとき、実効データ容量はおよそ何バイトか。
ア 2T イ 3T ウ 4T エ 5T
引用:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/openinfo/pdf/questions/2023r05_ip_qs.pdf
解説
まずは用語を理解しましょう。
HDDとは?
HDD(ハードディスクドライブ)は、コンピュータのデータを保存する装置です。たくさんの情報を長期間保存できる、いわば「コンピュータの本棚」のようなものです。
RAIDとは?
RAID(レイド)は、複数のHDDを組み合わせて使う方法です。データを複数のHDDに分散して保存することで、1つのHDDが壊れても大切なデータを守ることができます。
RAIDには3つの種類があります。正直に言うと3つの種類以外にもRAIDはあるのですが、ITパスポートではRAID0、RAID1、RAID5を理解しましょう。
RAID 0(ストライピング):
複数のHDDにデータを分散して書き込みます。読み書きが速くなりますが、1台でも壊れるとデータが失われます。
総容量 = HDDの容量 × HDDの台数
RAID 1(ミラーリング):
同じデータを複数のHDDに書き込みます。1台が壊れても他のHDDからデータを復旧できます。
総容量 = 1台のHDDの容量
RAID 5:
データとパリティ情報を複数のHDDに分散して保存します。1台が壊れてもパリティ情報からデータを復元できます。
総容量 = HDDの容量 × (HDDの台数 – 1)
RAID 0は速度重視、RAID 1は安全性重視、RAID 5は速度と安全性のバランスが取れた方式と言えます。それぞれ特徴が異なるので、用途に応じて選択します。
パリティ情報とは
パリティ情報は、データを復元するための特別な情報です。もし1つのHDDが壊れても、このパリティ情報を使って失われたデータを復元できます。
解き方
問題文では4台のHDDを使用し、各HDDの容量は1Tバイトと記載されています。
RAID5では、1台分の容量をパリティ情報の保存に使います。
したがって、実際にデータを保存できる容量はHDD3台分になります。
1台あたり1Tバイトなので、3台分で3Tバイトになります。
計算:1Tバイト × 3台 = 3Tバイト