表紙のおじさんのイラストが気になったので、本書を手に取ってみました。
総合評価&あらすじ
総合評価
★★(星2)
107ページに渡るイラストとシンプルな文章で構成されていて、スマホで読むのに最適。
さくっと読める、「なにもないからこそ、幸せ」と勇気づけてくれる本。
今の私には共感できない部分があったので、星2にしました。
あらすじ
「ぼくにはなにもない。
家族も、恋人も、生きがいも、やる気も、健康も、生きる意味さえも・・・」
中年男性の〈ぼく〉が問いかける、「幸せの在り処」の物語。
人生の節目、折り返し地点、中年期を迎えてふりかえってみると、「なにもない自分」に気づきます。
奮起して「望ましい自分」になることができる人は、まだ幸せと言えるかもしれません。
しかし、歳を重ね行くことで、気力や意欲、その他世の中が評価するものさえ失って、
途方に暮れることもあります。
歳を取り、多くの力を失い、なお「なにもない自分」には、もうなんの幸せも見つけることはできないのか・・・。
心の奥深くに湧くつぶやきのような小さな物語を通して、たとえなにも持っていなくても、
見つけることができる〈幸せ〉について描いています。
「なにもない」ことによって、かえって見つけることができるものがあることを描く、
まったく新しい〈大人のための絵本〉です。
人生に疲れたとき、幸せを手に入れる望みを失っているとき、
「なにもない自分、何者でもない自分」に嫌気がさしているとき、
生きること自体に価値を見出せないときに
読んで頂きたい物語です。
Amazon
感想
この本を読んで、中年男性が主人公の路傍のフジイを思い浮かべました。
オッサン、独身、恋人はいない、友達もいない、金もない、一緒にいるとつまらない、、、
この本もそんな男性のショートストーリーです。
本当は
きれいなものが
毎日には
溢れているんだ。
(中略)
でも
みんなが気づかずに
通り過ぎていくものが
ぼくにとっては
とてもきれいで
大切なものになる。
この本の中で一番好きな部分です。
すでに存在しているものに気づくことは本当に大切だと思います。
私も先日腰を痛めて健康の大切さを身に染みて思いました。
何かを追い求めなくても、すでに存在しているものに気づくことによって幸せになれる。
今後も気づきを大切にしたいと思います。
ぼくは会社で働いているけれど給料は安く環境はひどい。
上司の罵声と社員のうわさ話。数字の列と書類の山。
ひどい環境なら転職するなり、副業を始めるなり、行動を起こそうよと思いました。
まだ私は想像がつかないですが、年齢や健康、やる気の問題によって、行動を起こすハードルが圧倒的に高い人もいるんだろうなとも感じます。
たしかに行動を起こすことは怖い。
もっと悪い方向になるかもしれないし、最悪自分自身が傷ついてしまうかもしれないから。
でも今の私だったら、失敗してもいいから動きたい。
嫌な場所から脱出するために、工夫したいし、足掻きたいし、諦めたくない。
だって自分の人生だから。
口コミ
この本の口コミをAmazonのレビューを元に要約してみました。
□弱っているときに読みたい(星4)
大人でも絵本を読むことで、気持ちが楽になれる本。疲れたときにぜひ。
□最後は自然と涙が出てくる(星5)
なにもない、ということの意味
そう言い切れる達観の境地
そこから生まれる清々しさ
そして人への優しさ
素晴らしい大人向けの絵本です
□同じ境遇に共感しかない(星5)
独身で、自分がまともにできる仕事も、頼れる人も、親しい友人もいない。趣味も、楽しみも、生きる意味もない。社会の底辺だと思ってるけど、自分だけじゃないかもしれないなぁ。
□前向きにはなれるが、、、(星3)
主人公は何もないわけではない。職があって暮らしができているし。
□うらやましいとは思わないけど(星5)
主人公をうらやましいとは思わないけど、豊かだなと感じる。
こんな人にオススメ
オススメな人
- 仕事に追われて、疲れている人
- 周囲と比較しては、ため息しか出ない人
- 自分は何も持っていない、と絶望している人
オススメじゃない人
- 目標に向かってチャレンジしている人
- 生活が充実している人
- リア充な人
まとめ
この本が必要かどうか個人差があると思いますが、大事な気づきを与えてくれる本です。