災害はいつ、どこで起こるかわかりません。
特に女性にとって、避難所生活には様々な課題があることをご存じでしょうか。
今回は、20代・30代の女性が災害に備えて準備すべき3つのことをご紹介します。
災害時こそ美しく。最小限コスメで最大の自信
災害時に化粧?と思う方もいるでしょう。しかし、自分らしさを保つことは、精神的な支えになるのです。
なぜ化粧が大切なの?
災害という非日常的な状況下で、化粧ができないことは多くの女性にとってストレスになります。
理由1:日常生活の一部だから
多くの女性にとって、化粧は毎日の習慣の一部です。朝起きて顔を洗い、歯を磨くように、化粧をすることで一日が始まる人もたくさんいます。災害で突然その習慣ができなくなると、不安になったり落ち着かなくなったりすることがあります。
理由2:自分に自信が持てるから
化粧をすることで、自分に自信が持てる人もいます。避難所では多くの人と一緒に生活するので、少しでも自信を持って過ごせることが大切です。自信があると、周りの人とも上手にコミュニケーションが取れるようになります。
理由3:気分転換できるから
避難所生活は大変ストレスの多い環境です。そんな中で、化粧をすることは気分転換になります。鏡を見て少しでもいつもの自分に近づけると、「頑張ろう」という気持ちが湧いてくるかもしれません。
災害時の最小限コスメセット
コスメセットがあれば、避難所での生活を少しだけ快適になり、心の安定を保つために役立ちます。災害時には、見た目を気にすることがストレス軽減につながることもありますので、自分に合ったコスメを準備しておくと良いでしょう。
できるだけコストを抑えるために、ローリングストックで対応したり、100円ショップの利用も検討しましょう。
化粧水
肌の乾燥を防ぐために、保湿効果のある化粧水を用意しましょう。オールインワンタイプのものが便利です。
リップクリーム
唇が乾燥しやすいため、保湿効果のあるリップクリームは必需品です。
日焼け止め
外に出ることが多い場合、日焼け止めを使って肌を守ることが大切です。
クレンジングシート
メイクを落としたり、肌を清潔に保つために便利です。手軽に使えるので、避難所でも重宝します。
ヘアゴムとくし
髪を整えるためのヘアゴムとくしも忘れずに。清潔感を保つために役立ちます。
ミラー
メイクやスキンケアをするための小さな鏡があると便利です。
簡単なメイク道具
必要最低限のメイク道具(例えば、アイブロウペンシルやBBクリームなど)を用意しておくと、気分をリフレッシュできます。
コスメセットを小さなポーチにまとめておけば、かさばらず持ち運びも簡単です。普段使いのものとは別に、防災バッグに入れておくことをおすすめします。
活用のコツ
- 避難所でも、朝に少し時間を取って化粧をすることで、一日のリズムを作れます。
- 昼食後や夕方に軽くお直しをすることで、気分をリフレッシュできます。
- 同じ避難所の女性たちと、化粧品を共有したり、お互いにメイクを手伝ったりすることで、コミュニティの絆を深められます。
災害時の化粧は、決して贅沢ではありません。自分らしさを保ち、前向きな気持ちを維持するための大切なツールなのです。
身を守れ!護身術を学ぼう
なんで、護身術?と思われたかもしれません。
ですが、災害が起きたような環境では、普段では考えられなかったようなことも起こります。
なぜ護身術が必要が大切なの?
理由1:自分や子供を守るため
残念ながら、東日本大震災女性支援ネットワーク東日本大震災 「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」に関する調査報告書によると、避難生活では性犯罪も増えやすい傾向にあるといわれています。
そのような状況から身を守るのが護身術であったりします。
理由2:体力をつけるため
避難生活は長期にわたることが多くなります。
乗り切るためには体力が欠かせません。
護身術を習う過程でおのずと体力がついてきます。
おすすめの護身術
ずばり、クラヴマガです。
クラヴマガは、老若男女問わず誰でも学べる実践的な護身術として高く評価されています。
理由1
クラヴマガは体格や体力の差を克服できるよう設計されているため、女性でも効果的に身を守ることができます。
理由2:
実際の危険な状況を想定したトレーニングを行うため、いざという時に咄嗟に対応できる能力が身につきます。
さらに、クラヴマガを学ぶことで身体能力の向上だけでなく、自信や精神的な強さも得られます。これは日常生活においても大きな利点となります。多くのクラヴマガ教室では、女性専用のクラスや、女性インストラクターによる指導も行われており、安心して学べる環境が整っています。
ただし、クラヴマガの教室が近くにない場合でも、他の格闘技や護身術を学ぶことは十分に価値があります。
重要なのは、自分の身を守る技術を身につけ、危険な状況に対する意識を高めることです。柔道、空手、キックボクシングなど、様々な格闘技が護身術としての要素を含んでいます。これらの技術を学ぶことで、クラヴマガと同様に、身体能力の向上や自信の獲得につながります。
どの護身術や格闘技を選ぶにせよ、継続的な練習と実践的なトレーニングが重要です。自分に合った方法を見つけ、安全意識を高めながら、日々の生活に活かしていくことが大切です。
日常生活での活用
護身術は、災害時だけでなく日常生活でも役立ちます。例えば:
- 姿勢の改善:護身術の基本姿勢を意識することで、日常の姿勢も良くなります。
- 状況判断力の向上:周囲の状況を素早く把握する力が身につきます。
- ストレス解消:練習を通じて、日々のストレスを発散できます。
護身術の本質は、「戦わないで済む」ための技術です。自信を持つことで、危険な状況を回避する判断力も養えるのです。
デリケートな悩みにさようなら:自分にあった生理用品を用意しよう
災害時、特に女性にとって切実な問題が生理用品の確保です。事前に自分に合った生理用品を準備しておくことで、避難所生活での不安を軽減できます。
生理用品準備の重要性
- 心の安心:慣れた製品があることで、精神的な負担が軽減されます。
- 衛生管理:適切な生理用品の使用は、感染症予防にもつながります。
- プライバシー保護:個人的なニーズに合わせた準備ができます。
災害時、公的支援による生理用品の配布が遅れることがあります。
男性視点でのみ考えている地域もあり、生理用品自体が用意されていないこともあります。
また用意してくれているものの、自分に合わなかったりということも考えられます。
東日本大震災の際も、多くの女性が生理用品の不足に悩まされました。自分で準備することの重要性が、ここからも分かります。
準備すべき生理用品リスト
- 生理用ナプキン:3〜4日分を目安に準備しましょう。昼用・夜用を適量ずつ用意します。
- タンポン:ナプキンの代替として用意しておくと便利です。水泳時や激しい動きがある時に役立ちます。
- 生理用ショーツ:洗って繰り返し使えるタイプがおすすめです。環境にも優しく、長期避難の際に便利です。
- おりものシート:デリケートゾーンの衛生管理に役立ちます。生理前後の使用も考慮して準備しましょう。
- ウェットティッシュ:清潔さを保つのに便利です。アルコールフリーのものを選びましょう。
- 使用済み用品を入れる袋:臭いや衛生面での配慮に必要です。ジッパー付きの袋が便利です。
自分の生理周期を把握し、それに合わせて準備することが大切です。また、常備薬(鎮痛剤など)も忘れずに用意しましょう。
活用のコツ
- ローテーション管理:防災バッグの生理用品は定期的に新しいものと交換し、古いものは日常で使用しましょう。
- 複数の場所に分散:家庭、職場、車など、複数の場所に少量ずつ備蓄しておくと安心です。
- 使い捨てではない選択肢:布ナプキンや月経カップなど、繰り返し使用できる製品も検討してみましょう。
生理用品の準備は、単なる物資の確保ではありません。自分の身体と向き合い、ケアする姿勢を持つことが大切なのです。
防災バッグの中身を見直そう:女性特有のニーズに対応
これまでの3つのポイントに加えて、防災バッグの中身全体を女性の視点で見直すことも重要です。
女性向け防災バッグの必需品
- 保湿クリーム:乾燥から肌を守ります。顔だけでなく、全身用も用意しましょう。
- ヘアゴム・ヘアブラシ:髪をまとめることで清潔さを保ちやすくなります。
- 携帯用ビデ:衛生面での不安を解消します。
- マルチウェア:スカーフやストールは、防寒具や目隠しにも使えます。
- 防犯ブザー:身の安全を守るためのアイテムです。
- 生理痛薬・頭痛薬:体調管理に欠かせません。
- 使い捨てカイロ:防寒対策と生理痛緩和に役立ちます。
これらのアイテムを追加することで、より快適で安心な避難生活を送れるでしょう。
定期的な見直しの重要性
防災バッグの中身は、季節や自分の状況に合わせて定期的に見直すことが大切です。例えば:
- 春:花粉対策グッズの追加
- 夏:日焼け止めや虫よけスプレーの更新
- 秋:保温グッズの準備
- 冬:防寒具の見直し
また、ライフステージの変化(結婚、出産など)に合わせて、必要なものも変わってきます。年に2回程度は中身をチェックし、必要に応じて更新しましょう。
防災バッグは、単なる「非常時の備え」ではありません。自分自身を大切にする気持ちの表れでもあるのです。
結論:自分らしく災害に備える
災害への備えは、決して特別なことではありません。日々の生活の中で少しずつ準備を進めていくことが大切です。今回ご紹介した3つのポイント(コスメ、護身術、生理用品)に加え、防災バッグ全体の見直しを行うことで、より充実した備えができるでしょう。
自分に合った方法で、無理のない範囲で準備を始めてみましょう。いざという時に、きっと大きな力となるはずです。また、これらの準備は、災害時だけでなく日常生活でも役立つものばかりです。
防災は、自分自身を守るだけでなく、大切な人たちを守ることにもつながります。この機会に、ぜひ皆さんも災害への備えを見直してみてください。一人一人の備えが、社会全体の防災力向上につながるのです。
自分らしく、前向きに。そんな姿勢で災害に備えることで、どんな状況でも乗り越えられる強さを身につけられるはずです。さあ、今日から少しずつ始めてみませんか?