あなたは、知っていましたか?
「簡単」、「誰でも受かる」と一部の人から言われるITパスポートですが、1000点満点のうち900点以上の点数を取得できる人は驚くほど少ないのです。
簡単な試験だったら、900点超えの人が続出してもおかしくないですよね。
2024年2月の試験結果を見ても、900点以上で合格した人は76人(全体の0.26%)しかいません。
そしてX(Twitter)でも、900点を超えた受験生の声はほとんど見られません。
では、なぜITパスポートの900点超えが難しいのでしょうか。
私の経験を踏まえて、その理由を5つ解説していきます。
1.ストレスがめちゃめちゃ大きい
ITパスポートはCBT(Computer Based Testing)方式の試験であり、PCの画面上で問題に解答します。
用語の意味を回答する問題なら画面だけを見ながら答えられますが、計算問題やプログラミングの設問になると話は別です。
手元に配られた用紙に書き込みながら解いていく必要があるため、PC画面と用紙を何度も行き来しなければなりません。
この「往復」作業がストレスになるのです。
他の資格試験(応用情報技術者など)では、問題冊子に直接書き込めるため、PC画面と紙の「往復」がないので楽に感じられます。
しかし、ITパスポートはCBTなので手元の用紙を使う問題では、ストレスがかかってきます。
私がITパスポートを受験した時は手元に配られた用紙を表・裏のほとんどを使ってしまいました。「追加で紙をもらおうか、いや、もらうのも時間のロスだしどうしよう?」みたない葛藤を試験中にしていました。
2.100問を解くための集中力が試される
ITパスポートは全100問が出題される試験です。
他の資格試験(応用情報技術者)では最大80問ですが、ITパスポートはさらに20問多い設計になっています。
つまり、2時間にわたって高い集中力を維持しながら答案用紙に解答し続けなければならないのです。
中盤から後半にかけて、どうしても集中力が低下してしまいます。
80問を超えたあたりから「まだ解き終わらないのか?」と私も感じていました。
集中力が低下したところでミスが発生しやすくなります。
3.広範囲の出題範囲に対応しなければならない
ITパスポートの出題範囲は非常に広く、1,600語や3,100語といった用語の中から出題されます。
基礎的な用語から生成AIなどの最新のIT動向まで、幅広い知識が必要となります。
さらに単に用語を暗記しただけでは不十分な部分もあり、利用シーンなどを答えさせる問題も出題されます。
そのため、過去問演習だけではなく、しっかりとした理解が求められます。
多岐にわたる分野の知識を効率的に習得し、確実に定着させる学習時間が必要です。
4.消去法では解けない
ITパスポートの設問は、単に選択肢を見て「消去法」で答えを導き出せない問題も出題されます。
例えば、次の問題を見てください。
最終的にはア~エの4つの選択肢から一つ選択することになりますが、a、b、cがそれぞれ該当するかどうかを一つずつ見ていくことが必要になります。
次のa~cのうち、著作権法によって定められた著作物に該当するものだけを全て挙げたものはどれか。
a 原稿なしで話した講演の録音
b 時刻表に掲載されたバスの到着時刻
c 創造性の高い技術の発明ア a イ a,c ウ b,c エ c
令和5年度 ITパスポート試験 公開問題 問2
ほかの試験区分では、このような出題形式は多くないイメージです。
ですが、ITパスポートはこのような出題がされるため解くのに時間がかかり、しっかりとした理解が必要になってきます。
5.過去問と同じ問題は出ない
ITパスポートでは、過去の過去問と全く同じ問題は出題されていないようです。
出題範囲もITやDXの動向を考慮して、定期的に変わってきています。
つまり、過去問を延々と解いて対策するだけでは900点を狙うには不十分で、+αの知識が求められるのです。
過去問と同じような問題に出会えば、それは幸運とも言えますが、そうした期待はあまりできません。
過去問対策に頼るのではなく、+αの勉強が必要となり、高得点を獲得することは極めて難しいのが現状です。
まとめ
このようにITパスポートで900点を超えるのが難しい背景には、CBT方式の特性や出題範囲の広さなど、さまざまな要因が絡み合っているのが実情です。
高得点合格を目指すには、地道な努力と粘り強い姿勢が欠かせません。
ぜひ、頑張ってください!
追伸
どうせ勉強するならしっかり理解したいものです。
初心者にオススメのITパスポートの参考書を紹介しておきます。
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